2019年12月2日(月)、「ヤマハ発動機ファン株主クラブ 二輪車組立工場ご視察会」を開催し、ファン株主の皆さまにご参加いただきました。
当日は、当社の企業ミュージアム「コミュニケーションプラザ」で、松山智彦生産本部長と池谷智及MC車体工場長が皆さまをお出迎え。冒頭のオリエンテーションで「本社工場は開発と生産が一体となったマザー工場。海外の人材も含め、高度な人材開発を担う非常に重要な位置づけです」(松山本部長)、「本社工場を中心に半径20キロ以内に各種工場や協力会社を配置して、この地域から世界のお客さまにMade in Iwataの品質をお届けしています」(池谷工場長)といった全体説明を受けた後、3つのグループに分かれて工場見学に出発しました。
今回ご視察いただいたのは、「分業流れライン」「セル生産方式」「大型少量ライン」という3つの生産方式です。中~小型の二輪車組立を行う分業流れラインでは、人気スポーツバイク「MTシリーズ」の組立工程を視察。理論値生産に基づく振り向き動作ゼロの現場に、「効率の追求は想像以上だった」と参加者の皆さまも感心した様子でした。また、生産台数の少ないモデルの組立を担うセル生産方式や大型少量ラインでは、「クラフトマンシップを感じる」「生産現場が人材育成を兼ねている」といった声が聞かれました。
視察に先立ち、世界21か国・39の生産拠点や本社工場の位置づけ等を紹介
大型少量ラインではフラッグシップ「YZF-R1」等の組立を視察
なかでも参加者の皆さまの関心が高かったのは完成検査の職場です。「完成検査は最後の砦。ヤマハブランドの信頼に直結する重要な工程です」という説明を聞きながら、検査員がフルスロットルでエンジンを回す作業等を至近距離で視察しました。また、完成検査の一項目である画像差分検査等を参加者の皆さまも模擬体験。マスター画像と完成車の画像を比較して、複数の間違いを見つけ出す検査にトライしました。
工場視察の後は、大川達実取締役(上席執行役員 企画・財務本部長)も同席してファン株主の皆さまとの交流が行われました。「ファン株主の皆さまは当社の応援団。いつも心強く思っております。せっかくの機会ですから何でもご質問ください」という大川取締役のあいさつに、EV二輪の可能性やアフリカ市場への取り組みなど、幅広い質問と意見交換が行われました。
最後に感謝のあいさつに立った池谷工場長は、「ものづくりの現場は、いま改革に向けて動き出しています。熟練の作業者が積み上げてきたコツを、機械化・自動化していく取り組みも始まっています。その一方で、どれだけものづくりの現場が進化したとしても、それをマネジメントしていくのは人間。ですから知と技の継承など、ますます人材育成を進化させていきたいと考えています」と、ご視察会を締めくくりました。
「ファン株主の皆さまは当社の応援団。何でもご質問ください」と大川取締役
企業ミュージアム「コミュニケーションプラザ」も見学
クリスマスの装いのコミュニケーションプラザで記念撮影
ご参加いただいた皆さまのご意見
●たくさんの工程を経て、バイクが作られている事があらためて分かった。
●製造ラインに近い場所で見学できたこと、現場の方の説明を聞くことができてよかった。
●工場がとても整然として気持ち良かった。働いている方も会社が好きな様子が伝わってきた。
●体験コーナーが楽しく、YZF-R1のエンジンをフルスロットルで回せたことに感激した。
●プレス・溶接・塗装など加工工程の見学や、製品を体験できるイベントに参加してみたい。